雨宮先生雨宮先生

離婚すると、婚姻によって増えた財産の価値を調べて夫婦で分ける必要があります。
財産の価値を知るためには、専門家に相談して評価してもらいます。

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1.財産分与とは?

財産分与とは

財産分与とは、婚姻してから増えた財産を夫婦で分けることです。

そのままでは分けられない財産は、売却して現金にして夫婦で分けます。
一方が所有する場合は価値を調べて、相手の取り分を現金で支払うことも可能です。

2.財産分与の評価方法について

財産分与評価方法

財産分与をするためには、財産の評価をしてもらう必要があります。
財産は、その専門家に鑑定してもらい評価額を出してもらいます。

財産分与で評価が必要なものは?

財産分与をする時になって、現金や預貯金はすぐに分けることができます。
しかし、不動産・有価証券・美術品・宝飾品はそのものの価値が解らないと分配することができません。

評価が必要なものは下記の通りです。

評価が必要な財産

  • 不動産(土地・建物)
  • 有価証券
  • 美術品
  • 宝飾品
  • 車両
  • 家財・家電

不動産の評価方法は?

不動産(土地・建物)の評価は、“不動産鑑定士”に依頼します。

しかし、不動産鑑定士への依頼料金が高額なため、近くの不動産屋に見積りを出してもらうことをお勧めします。
1件の不動産屋の見積りでは、不安な場合は何件かに見積りを出してもらいましょう。

美術品・宝飾品の評価方法は?

美術品・宝飾品は、骨董品店や専門のリサイクルショップに見積り又は買取価格を出して貰います。

普通のリサイクルショップよりも、専門店に見積りを依頼した方が高額になる傾向があります。

有価証券の評価方法

有価証券の場合は、購入した先に現在の評価価格を問い合わせるか、売却の相談をします。

例えば、銀行で買ったものは同じ銀行に買い取ってもらうことができるということです。
一方がそのまま所有する場合は、現在の価値から相手の取り分を現金にて支払う義務があります。

車両の評価方法

中古の車両の評価方法は、中古車買取業者に見積りを依頼するかネットで同じ型式の車両の売値を参考にします。

家財・家電の評価方法

家財・家電の評価方法は、リサイクルショップに買取の見積りを出してもらうことにより、現在の現金としての価値が解ります。

ですが、家財・家電は売っても新しいものを購入するほどの金額にはならないため、車両は夫に渡す変わりに、家財・家電は妻がもらうと言ったケースの報告もあります。

3.見落としがちな財産分与の対象は?

財形預金・積み立て型の保険養老保険・生命保険

財産分与の請求をする時に見落としがちなものは、夫の会社での財形預金・積み立て型の保険(養老保険・生命保険など)も対象となります。

離婚の話し合いが始まったら、迅速に夫の給料明細のコピーや保険証券のコピーをしておきましょう。

4.財産分与の対象と時効確認しておく

離婚が決まってから財産分与について勉強をするのではなく、事前に財産を把握しておく必要があります。

何故なら、財産分与の請求は離婚した日から2年以内と決まっているからです。

しかし、離婚後に財産分与請求調停を申立た場合はこの調停が解決したときまで時効が延ばせます。

よって、相手が財産を隠す・弁護士を雇って準備をしたりする時間を与えてしまう可能性を考慮して迅速な行動が重要となるのです。

例えば、夫名義の預貯金・有価証券などの財産は別居してからだと、把握が難しくなってしまいます。
離婚話しが進んでいる場合は別居前に財産の把握をしておくことをお勧めします。

夫の預貯金の残高が不明の場合

財産分与の対象となる夫名義の預貯金の存在は知っていても、当人が教えてくれない可能性もあります。

その場合、もし夫名義の預貯金の銀行の支店までが解っている場合は、家庭裁判所に財産分与の調停の申立を行います。

そして、家庭裁判所から”文書送付嘱託・文書提出命令”を出してもらい夫に提出を求めます。

家庭裁判所では、財産分与をするために情報を開示する必要があると認められれば、文書送付属托・文書提出命令を出してもらえます。

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文書送付属托とは、裁判所が本人に必要文書の提出を求める指示をすることです。

文書提出命令とは、裁判所が本人・第三者に所持している文書の提出を求める指示をすることです。

しかし、夫の預貯金が何処の銀行で支店も解らない場合は、調停で本人に文書の提出を求めても情報を提供してくれる可能性は低くなります。

よって、別居前に夫の預貯金の通帳があれば、銀行の支店・口座番号・通帳記載内容のコピーなどを証拠として、集めておくことをお勧めします。

財産分与請求調停とは?

財産分与が夫婦だけの話し合いでスムーズに進まない場合は、家庭裁判所へ財産分与請求調停の申立をします。

この調停では、裁判官と調停委員各1人づつが間に入り、婚姻してから増えた財産の取得や維持への夫婦の貢献度や離婚に至った責任度などを考慮した話し合いを進めます。

そして、事前に提出した書類や当人同士の意見を聞きながら、解決のための妥協点や助言をしてくれます。

財産分与請求調停の申立の手続き

財産分与請求調停の申立に必要なもの

  • 家庭裁判所に、財産分与請求調停の申立に必要なものは下記の通りです。
  • 収入印紙1200円分
  • 郵便切手800円程度(家庭裁判所によって変わります)
  • 離婚時の夫婦の戸籍謄本(全部事項証明証:離婚により夫婦の一方が除籍された記載のあるもの)
  • 夫婦の財産に関する書類(不動産登記事項証明書・固定資産評価証明証・預貯金の通帳又はコピー・有価証券のコピー・美術品や宝飾品の評価額のリストなど)

今回のまとめ

財産分与をスムーズに進める為に、清算できる財産を把握しておく事が重要となります。

離婚を進める前に、財産の評価をしてもらったり自分が欲しい物を明確にしておき、財産分与の話し合いが長引かないようにしましょう。

雨宮先生雨宮先生

見落としがちな会社での財形預金・積み立て型の保険(養老保険・生命保険など)も財産分与対象になります!