雨宮先生雨宮先生

夫婦が婚姻をしたときから、増えた分の財産が財産分与で清算できる対象となります。
主に、不動産・預貯金・有価証券・家財などが対象となります。

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1.離婚前に清算できる財産の把握をしておく

清算できる財産の把握

離婚の手続きを始めてから、財産分与の話し合いを始めるご夫婦もいらっしゃいます。

しかし、「早く離婚したいのに、財産分与の話し合いが進まずに長引いてしまう」ケースや、「離婚をしてから財産分与を進めていたが、相手が話し合いを拒否して時効になってしまった」というケースもあります。

また、財産分与の請求には”時効”があります。

離婚をしてから2年以内、又は、2年経過するギリギリに家庭裁判所に調停を申立てた場合は、調停が解決するまで時効消滅はされません。

よって、早めに財産の把握・何が欲しいのか、明確にしておくことをお勧めします。

2.清算できる財産は?

財産分与で清算できる財産

清算できる財産とは、婚姻してから共同で増やすことができた財産のことです。

もし、夫の会社名義の財産でも妻が仕事に協力している場合は、清算できる財産として認められています。

財産分与で清算できる財産の例

財産分与対象になるもの

  • 婚姻してから購入した不動産(土地・建物)
  • 婚姻して住宅や土地を購入時に組んだローン
  • 婚姻してから購入した有価証券
  • 婚姻してから増えた預貯金
  • 婚姻してから購入した家財・家電
  • 婚姻してから購入した美術品
  • 婚姻してから購入した車両
  • 貴金属・宝石などの高額なもの(安価なものは対象外になります。)
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結婚前に持っていた財産(貯金や高価な物)は、財産分与の対象になりません。

財産の清算方法は?

清算できる財産を夫婦で分けるためには、その物の現在の価値を調べる必要があります。

不動産の清算について

建物・土地の生産方法は、”不動産鑑定士”に依頼して調査してもらいます。

しかし、調査料金が高額になってしまう為、最近では近くの不動産屋に見積りを出してもらう方も多くなっています。

現在の価値の半額を夫婦で分けることになります。
しかし、住宅ローンが残っている場合はローンの半額も夫婦で分ける必要があります。

例1.不動産を売却する場合

Aさん夫婦の持ち家・土地の現在の価値が2000万円で、住宅ローンが1000万円残っていると、ローンの金額を引いた1000万円を夫婦で分けることになるのです。

よって、住宅ローンの残りの金額によっては負債のみを夫婦で分けることになります。

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※不動産を売却した場合、譲渡税が発生するのでそのことも覚えておきましょう。

例2.夫婦のどちらかかが住み続ける場合

現在の価値2000万円の住宅ローンが無い持ち家にBさん夫婦の夫がそのまま住み続ける場合、半額1000万円を妻に支払うことになります。

しかし、手持ちに現金がない場合は分轄で妻に支払うことになります。

美術品の清算方法は?

美術品の清算方法

美術品は同じものが2つ無ければ半分に分けられません。よって、骨董店に買取をしてもらい、その半額を夫婦で分けます。

どちらかが所有したい場合は、骨董店やリサイクルショップなどで見積りをしてもらい、その半額を相手に支払うことも可能です。

夫の会社名義の株券・資産の清算方法について

夫の会社名義の株券・資産であっても、婚姻してから購入したものや、妻が仕事を手伝っていた場合は婚姻してから増えた財産は清算の対象になります。

そして、妻の会社への貢献度によって夫婦で分ける割合が決められます。

株券の財産分与は?

株券の場合は、銀行や証券会社に相談して現在の価値を査定してもらい売却し、現金化をするか、売却せずに株券を分けることも可能です。

夫が株券を所有する場合は、妻に相当額の現金を支払うこともできます。
銀行に買い取ってもらう場合は手数料として、3~5%を差し引いた金額で売ることも可能です。

夫の会社名義の資産の財産分与は?

夫の会社名義の資産(資材・機材・運用資金)については、妻の会社への貢献度により割合が決まります。

対象となる期間に増えた資産を売却した場合に得る現金に換算して、夫婦で分けます。

夫がそのまま会社を経営していく場合は、妻が受け取る権利のある相当分を支払う義務があります。
しかし、手元に現金がない場合は、分轄して支払うことになります。

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「妻側が全ての家事をこなして、夫の会社経営を支えていた」という主張をされるケースもありますが、これが会社への貢献度と認められるのはケースバイケースです。

弁護士をたてて財産分与をすると、有利に働く可能性があります。

3.清算できない財産は?

清算できない財産

離婚時に財産分与の対象にならない財産については、下記の通りです。

財産分与の対象にならない物!

  • 婚姻前から所有していた預貯金
  • 婚姻前に相続した財産・不動産(維持するために夫(妻)の力を借りた場合は清算の対象となる可能性があります。)
  • 婚姻前から所有していた美術品
  • 婚姻前から所有していた家具・家電(嫁入り道具・その他)
  • 婚姻前から自分名義で所有していた車両
  • ギャンブルでできた借金
  • 自分専用の物を購入するためにできた借金・ローン(ブランド品・エステ・貴金属など)
  • 自分専用で購入したもの(ドライヤー・洋服・生活用品)

今回のまとめ

離婚時に財産分与をスムーズに進めるためには、清算できる対象を把握しておく必要があります。
不動産や美術品の価値を調べておいたり、家財・家電・車両など自分が持っていきたいものを決めておくことで、交渉も早く進みます。

財産分与の請求には時効があるので、早めに下準備しておくことが重要です。

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財産分与の対象になる額が大きいほど、話し合いが揉めがちになります。

額が大きいと分かっている場合は、予め弁護士にお願いしておくと交渉がスムーズに、有利になります。