
数年先に離婚する決心をした場合は、生活面の安定を考えて手に職をつけましょう。
離婚時に損をしないように、財産分与や慰謝料について調べておくことが大切です。
目次
1.離婚後の生活を考えて行動する
離婚後の仕事について
正社員で働いている場合は、離婚による引越しの可能性を考えてみましょう。
勤務先から通える範囲なら問題ありませんが、遠くなる可能性がある場合は「退職する可能性」を考えておく必要があります。
大きな企業に勤めている場合、支社への転勤が可能か会社に聞いてみましょう。
専業主婦の場合は、手に職をつけるために、ビジネス系スクールや教材を購入して勉強をしましょう。
例えば自宅にPCがある場合、エクセルワードパワーポイントの基礎を習得するのもお勧めです。
どんな公的援助を受けられるか調べておく
離婚後、とりあえずは実家に帰る予定という方もいらっしゃると思います。
ですがもし実家に帰れなくて、生活面で困らないか心配という方は「公的援助」について調べておきましょう。
離婚した場合の公的援助!
- 児童扶養手当
- 児童福祉手当
- 母子(父子)家庭医療費助成(子どもが18歳になった次の年の3月31日までが対象となります)
- 税金の免除
- 母子家庭生活支援施設
- 義務教育就学援助制度
上記のなかでも、「母子家庭生活支援施設」は始めて聞いた方が多いのではないでしょうか。
この援助は、例えば「離婚したいけど、慰謝料や財産分与をもらっても生活できそうもない」「夫のDVが酷く、離婚の話し合いの間も怖いので、家を出たいが手元に資金がない」という場合に住める施設のことです。
母子家庭生活支援施設については、お住まいの役所の福祉課に利用可能かを相談してみましょう。

「母子家庭生活支援施設」とは、”自立促進のための生活支援””保護と生活支援”を目的とした支援です。(平成10年までは”母子寮”と呼ばれていました。)
2.財産分与のために財産の把握をしておきましょう
離婚時には財産分与を請求することができます。
離婚に向けて、しっかりと財産の把握をしておきます。
財産分与の対象になるもの
- 住宅ローンの残高や不動産価値
- 夫の貯金額
- 有価証券
- 家電や家具
※財産分与の対象は結婚してから、購入したものや増えたお金だけです。

結婚前に貯めたお金は財産分与の対象外です。
借金も財産分与の対象になりますが、個人のクレジットカードでの借金や、ギャンブル、愛人などの為に作った借金は対象外になります。
財産分与についての注意点
財産分与の割合は、妻が専業主婦であっても基本、2分の1請求できる権利があります。
夫から、「この貯金や家は、俺が稼いだ金のおかげで買えたんだから、俺のものだ!」と言われて、納得しないように注意して下さい。
また、結婚前に個人が所持していた貯金や家電は財産分与の対象となりません。
きちんと、お互いが結婚前から所持していたものや、貯金額なども解りやすいようにリスト化しておきましょう。
3.離婚後にどこに住むか考える
持ち家がある場合
現在持ち家の場合は、片方が家に残って住むのか売却するのか決めておきましょう。
住宅ローンが完済している場合、どちらかが家に住むのかによっても「財産分与」でもらえる金額が変わってきます。家を売却する場合はその金額の半分がもらえます。
家を出て他の場所に住む場合
家を出て他所に住む場合は、以下について考えておく必要があります。
家を出て他の場所に住む場合考えること
- 子どもの学校をどうするか(子どもを転校させるか、学校に通える場所に住む)
- 実家に帰る(又は両親の近くに住む)
- 寮がある仕事に就く
住みたい地域がある場合は、広さと家賃についても調べておきます。
4.離婚調停について調べておく
いざ離婚するときになった場合、夫との話し合いで揉めてしまう可能性を考えておきましょう。
協議離婚(お互いの話し合いでも離婚)ができない場合は、家庭裁判所に調停の申立をすることになります。
お住まいの近くの家庭裁判所にて、申請することができます。
5.慰謝料について
離婚を考えた理由が、夫の不貞だった場合は慰謝料の請求を考えて下さい。
不貞があった日から3年以内に慰謝料を請求しないと、時効となってしまいます。
夫の浮気相手への慰謝料を請求する場合は時効に注意しましょう。離婚をしなくても、相応の理由と証拠があれば慰謝料の請求は出来ます。
6.精神的な安定を大切にする
離婚したい相手との生活は、子どものためでも精神的に疲れてしまいます。
子どもの前で、いい両親で居たいという気持ちは大切なことです。
しかし、無理をして精神的に疲れて夫と喧嘩になったり、子どもに対してもイライラしてしまう可能性もあります。
よって、適度に「友達に会って相談したり」「好きなことをする時間を作る」などをして、息抜きをすることも必要です。
今回のまとめ
離婚をするために準備することや考えておくことが沢山あります。
離婚後の生活・公的援助の確認、慰謝料・財産分与請求、離婚後に住む場所、子供の為の精神的な安定をよく考えるべきです。
離婚時にも離婚後にも、大きな労力が必要になります。
少しずつ準備していくことで、離婚時にかかるストレスを軽減しましょう。

離婚を考えている相手との生活は、精神的にきつい時期もあると思います。
夫(妻)のことは割り切った気持ちで「数年間一緒に暮らす同居人」と思って接すると良いかもしれません。