雨宮先生雨宮先生

離婚による慰謝料には税金はかかりません。
しかし財産分与では、マイホームや不動産を売った場合に、所得税や住民税がかかります。

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1.慰謝料に税金がかかる?

慰謝料に税金はかかる?

離婚時に慰謝料が発生した場合、損害に対して支払われるお金なので基本的には税金はかかりません。

例えば、Aさんのゲーム機(40000円)をBさんが壊してしまった場合に、BさんはAさんに対して損害賠償として40000円を支払います。

このような場合、受け取るAさんは損害を賠償してもらっただけで所得にはなっていないため、税金が発生しないのと同じです。

しかし、慰謝料の相場は最大300万円です。この金額を超える場合は、支払う側に贈与税が課せられることがあります。

2.財産分与で税金がかかるものは?

財産分与で税金がかかるもの

財産分与のために婚姻してから増えた共同財産分を受取る場合は、税金はかかりません。

しかし、不動産やマイホームを売った場合は、税金が課せられるケースもあります。

税金が課せられるケース

  • 税金逃れのための偽装離婚(支払い側に贈与税が課せられる)
  • あまりにも高額な財産分与(支払い側に贈与税が課せられる)



不動産を売った場合

  • 不動産を譲った(譲渡した側に時下の金額での譲渡所得税が課せられる)
  • 不動産を受け取った側(不動産所得税・登録免許税・固定資産税:毎年)

※不動産所得税は固定資産税評価額×3%

不動産やマイホームを売ると所得税・住民税がかかる

財産分与の不動産マイホーム売却は税金がかかる

財産分与で土地やマイホームを売った場合は、所得税と住民税がかかります。

土地や建物を持って5年以上経ったものは”長期譲渡所得”5年以下のものは”短期譲渡所得”といいます。

長期譲渡所得と短期譲渡所得で、かかる税額が以下のように変わります。

マイホームや不動産を売った場合にかかる税金

所得の区分 所得税 住民税
長期譲渡所得(購入して5年以上) 15% 5%
短期譲渡所得(購入して5年未満) 30% 9%

マイホームを売った場合は控除の特例がある

離婚の財産分与のためにで不動産やマイホームを売った場合には、高額な所得税や住民税がかかります。

しかし、マイホームを売った場合のみ、控除の特例があります。

離婚でマイホームを売った場合の特例

離婚後にマイホームを売った場合、最高3000万円までは非課税。

3000万円を超えた金額について譲渡税が課せられる。

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つまり、マイホームを買って7年経過して離婚、マイホームが5000万円で売れた場合は、3000万円までが非課税になるので、残りの2000万円に長期所得税(15%)と住民税(5%)がかかります。

マイホームの所有期間が10年以上経ってる場合は軽減税率も適用される

さらに、マイホームに住んで10年以上経っている場合は、軽減税率が適用されて、所得税が安くなります。

マイホームを買って10年経過している場合の税金

課税長期譲渡所得の金額 所得税 住民税
6,000万円までの部分 10% 4%
6000万円を超える部分 15% 5%
雨宮先生雨宮先生

10年未満の所得税は15%、住民税は5%ですから、所得税は大分軽減されることになりますね。

控除が適用されないケース

しかしこのマイホーム売却所得控除には例外もあり、下記のケースの場合では控除が受けられません。

裁判所のホームページから控除にならない例を引用します。

  1. この特例を受けることだけを目的として入居したと認められる家屋
  2. 居住用家屋を新築する期間中だけ仮住まいとして使った家屋、その他一時的な目的で入居したと認められる家屋
  3. 別荘などのように主として趣味、娯楽又は保養のために所有する家屋

【出典】マイホームを売ったときの特例

雨宮先生雨宮先生

つまり、自分らで購入して毎日済むための家として買ったものについては、控除が受けられるということです。

一時居住や別荘を売った場合は控除適用外ということですね。

3.高額な財産分与・慰謝料になる場合は弁護士に相談すべき

財産分与でのマイホームや不動産の売却、慰謝料の金額が大きい場合は、必ず弁護士に相談しましょう。

財産分与する金額が大きくなると、税務署が目を光らす対象になるため、しっかりした形で処理した方が賢明だからです。

財産分与が高額になる例

夫が高額所得者(経営者・医者など)で、婚姻してから夫婦で貯めてきた預貯金1000万円・不動産(土地・建物)6,000万円が財産分与の対象の場合に、6,000万円の不動産を受け取るケース。

実際に、婚姻期間に増えた財産7,000万円の半分の3,500万円が財産分与とみなされるため、贈与税が課せられます。

そして、不動産が価値が6,000万円と3,500万円を超えているため、控除を使用しても多額の所得税と住民税が課せられます。

上記の例のように、高額の不動産・金銭の財産分与になる場合は、弁護士に「どのように財産分与を進めていくべきか?」を相談して行動することが重要です。

離婚・財産分与を専門に受けている弁護士に相談をしてみましょう。
現在では、初回は無料で相談を受け付けている弁護士を多いので探してみましょう。

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さらに、所得税や住民税を支払うため確定申告も必要になります。

例えば平成27年中の所得であれば、平成28年2月中旬から3月15日まで確定申告書を税務署に提出し、所得税を支払う義務があります。


今回のまとめ

慰謝料・財産分与をお金で支払ってもらう場合、一定の金額までは受け取る側に税金はかかりません。

しかし、財産分与で不動産やマイホームを売った場合には、所得税と住民税がかかります。

自分が望む控除がある場合、離婚前・離婚後に不動産の譲渡手続きをするかの選択をしましょう。

また、財産分与・慰謝料の金額が高額になる場合は弁護士への依頼も考慮してください。

雨宮先生雨宮先生

慰謝料に税金はかかりませんが、問題となるのはマイホームや不動産の財産分与です。

これを個人だけで処理することは、ほとんど無理ですので、弁護士にお願いしましょう。