雨宮先生雨宮先生

夫が健康なのに働かない場合は、離婚の請求ができます。
しかし、病気・怪我の療養中で働けない場合は、離婚請求が認められないケースもあります。

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1.夫が働かない理由により、離婚請求が可能か?

夫が働かない場合離婚請求できるか

夫が健康なのに働かない場合は、”悪意の遺棄“に当てはまるため離婚の請求が可能です。
なぜなら、結婚した夫婦は民法により、「同居をして、お互いに協力・扶助しあうこと」と定められています。

よって、働ける状態なのに生活費を稼がない(協力をしない)夫に離婚の請求ができるのです。

悪意の遺棄とは?

悪意の遺棄とは、下記のような行動です。

悪意の遺棄に当てはまる行動

  • 生活費を渡さない
  • 理由もなく家をでて戻らない
  • 理由もなく実家に帰って戻らない
  • 不貞行為(浮気)の相手と同棲して帰らない
  • 生活費を渡す約束をして、単身赴任・別居したのに渡さない
  • 理由もなく家を追い出す(追い出そうとする)
  • 健康な夫が仕事をしない
雨宮先生雨宮先生

上記の悪意の遺棄が理由の場合、被害者側からの離婚請求ができます。
加害者側からの離婚請求は認められません。

2.第三者を入れて夫と話し合う場を持つ

弁護士友人親を入れて話し合い

健康な夫が働かない場合、今後について話し合う場を持ちます。
冷静に話し合いができないときは、第三者(友人・知人・弁護士)を間に入れてください。

例えば、話し合いでは次のようなことを確認します。

第三者を入れた話し合いで確認すること

  • 今後も働かないなら、離婚になるが同意するか
  • 働きはじめるまで、別居するが同意するか
  • アルバイトからでいいから、働いてくれるか
  • 今すぐ、離婚に同意するか

ただし、健康なのに働かない夫の場合、当事者間での話し合いは感情的になる可能性が高いため、第三者を間に入れたり一時的に実家に戻るなどの必要になるケースが少なくありません。

雨宮先生雨宮先生

離婚だけを目標にしてしまうと、子どもが居る場合は今後の養育費の保証がないので、冷静な判断・常識的なアドバイスをくれる第三者を入れることをお勧めします。

離婚の前に距離をとって様子を見る

夫が話し合い後も働かない場合、少し距離をとって様子をみましょう。
例えば、下記のようなケースがあります。

Aさん夫婦のケース

「離婚すると言ったのは脅しじゃない」と気づかせるために、別居を始めた。

離婚したくないと思った夫は、「ごめん、働き出したから戻ってきて欲しい。」と謝罪してきた。
半年後、ちゃんと仕事を続けている夫の元に戻った。



Bさん夫婦のケース

妻が「働きだすまで家にもどりません。」と言い実家に戻った。

夫が半年経っても仕事に就かないため、妻が離婚を決意した。
妻が家庭裁判所に夫婦関係調整調停を申し立て、離婚した。

雨宮先生雨宮先生

夫が「俺が働かなくても、生活ができる」と妻に甘えているケースでは、口で約束しても行動に移すことが少ないため、見切りをつけて行動する必要があります。

3.夫が離婚してくれない場合はどうする?

夫が離婚に同意しない

夫が離婚に同意してくれない場合、家庭裁判所に夫婦関係調整調停(離婚調停)の申し立てをします。

夫婦関係調整調停とは?

夫婦関係調整調停とは、家庭裁判所で裁判官・調停委員を交えて問題を解決するための話し合いをする調停です。

主に決める内容は、離婚・慰謝料・養育費・子どもの親権・子どもとの面会交流などがあります。
財産分与請求調停の申し立てを同時にすると、調停内で一緒に進めてもらえます。

この調停のメリットは、下記の通りです

離婚調停のメリット

  • DVが原因で離婚調停を申し立てたときは、お互いが顔を合わせずに進めることができる(別室で調停委員が話を聞いてくれる配慮がある)
  • 相手の一歩的な言い分を、常識的な判断でいさめてくれる裁判官・調停委員が間に入る
  • 離婚の合意はしたが、養育費・慰謝料の金額が決められないときに常識的な金額を提示してもらえる
  • 双方の事情を把握した上で、法律を基準とした解決法を提示してもらえる

夫婦関係調整調停(離婚調停)の手続き

夫婦関係調整調停の申し立て先は、相手の住所地にある家庭裁判者か当事者間の合意した家庭裁判所です。
【関連ページ】裁判所の管轄区域

この調停は、財産分与請求調停の申し立てをしておくと、一緒に進めてくれるので同時の手続きを、お勧めします。

申し立てに必要なものは、下記の通りです。

離婚調停申し立てに必要な物

  • 収入印紙1200円分
  • 郵便切手800円程度(裁判所により違います)
  • 夫婦関係調整調停申立書1通またはコピーで可(裁判所で入手可・裁判所のホームページからダウンロードできます))
  • 財産分与請求調停申立書1通またはコピーで可(裁判所で入手可・裁判所のホームページからダウンロードできます)
  • 夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)
  • 資産・財産に関する書類(残高が分かる通帳のコピー・不動産登記事項証明書・固定資産評価証明書)※財産分与請求調停に必要
  • 陳述書(裁判官に調停前に、自分達の結婚から現在までの経緯・離婚原因・自分が望んでいることを読んでもらうためのものです)

今回のまとめ

健康な夫が働かないときは、第三者を交えた場で今後について話し合いをします。話し合いのあとも、改善しない場合は実家に戻る・別居するなどをして様子をみましょう。

そして、離婚を決意した場合、家庭裁判所に夫婦関係調整調停を申し立てます。

雨宮先生雨宮先生

もし健康なのに夫が働かない場合、あなたに甘えている可能性があります。
少し距離を置いて改善しないときは、見切りをつけることがお互いのためになることがあります。