雨宮先生雨宮先生

夫(妻)と別居している場合に生活費がどのくらい請求できるかは、別居の原因や事情によって変わります。

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1.生活費の請求について

別居中でも、離婚前であれば生活費(婚姻費用の分担)を請求できる権利があります。
しかし、請求できないケースもあるので注意して下さい。

別居していて生活費を請求できないケース

  • 夫(妻)に非がないのに一方的に追い出した・家を出た
  • 浮気相手の男性と暮らすために家を出た
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つまり、自分にに非がある場合は生活費の請求は認められていません。
子どもと一緒に暮らしている場合、子どもの養育費・教育費の請求は可能です。

2.生活費が多くもらえる可能性がある事情は?

生活費が多くもらえる別居事情

次にご紹介するケースのように、事情によっては生活費が多く貰える可能性があります。

生活費が多くもらえる可能性有り!

  • 夫(妻)の不貞が原因の別居
  • 夫(妻)のDV・モラハラが原因の別居
  • 夫(妻)が一方的に家を出た(浮気相手と暮らしている・実家から帰ってこない)
  • 夫(妻)に嫌がらせをされて家から出された
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相手が一方的に悪い状況の場合、生活費を多く請求できます。
夫(妻)の不貞やDVなどが原因の場合は、証拠となるものを手に入れておきましょう。

3.生活費が少なくなる・可能性がある事情は?

逆に、もらえる生活費が少なくなるケースもあります。

もらえる生活費が少なくなるケース!

  • 住宅ローンが残っている
  • 夫(妻)が他の女性との間に作った子どもの養育費を払っている
  • 夫(妻)が他の女性を扶養している(相手の女性に非が少ない場合)
  • 自分の収入が夫(妻)の収入とあまりかわらない
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具体的な金額はお互いの収入にもよりますが、夫の年収400万~500万の場合だと月に6~8万円になるケースがほとんどです。

生活費を支払う側の最低限の生活が確保されたうえで、残ったお金を別居している側の生活費や養育費に分担されるのです。

4.調停での生活費の金額の算定方法について

現在、婚姻費用分担調停の申立をしたときに、算定する際にもっとも多く使用されているのは大阪府が作成した「養育費・婚姻費用算定表」です。

この算定表を使用して、子どもの人数・夫婦の所得などで婚姻費用分担の金額を決定します。

次のご紹介するものは、裁判所が記載している算定例です。

〈養育費〉
権利者が7歳と10歳の子を養育しており,単身の義務者に対して子の養育費を求める場合の例について説明します。

  • 権利者は給与所得者であり,前年度の源泉徴収票上の支払金額は,202万8000円でした。
  • 義務者は給与所得者であり,前年度の源泉徴収票上の支払金額は,715万2000円でした。

【出典】:養育費・婚姻費用の算定表

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このケースでは”子ども2人(第1子及び第2子0~14歳)”の算定表を選びます。
すると、子ども1人に対する養育費は月額4万円と出てきます。

〈婚姻費用〉
権利者が,別居した義務者に対して婚姻費用を求める場合の例について説明します。

  • 権利者は給与所得者であり,前年度の源泉徴収票上の支払金額は,243万3452円でした。
  • 義務者は給与所得者であり,前年度の源泉徴収票上の支払金額は,739万4958円でした。

【出典】:養育費・婚姻費用の算定表

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このケースでは、子どもはいないので”婚姻費用・夫婦のみの表”を使用しての算定となり、月額6~8万円となります。
このように、夫婦の所得・子どもの有無や人数により使用する算定表が違います。

支払い義務者年収 子供一人~二人(14歳迄)
300万円 月2~6万円
400万円 月4~8万円
500万円 月6~10万円
600万円 月8~12万円
700万円 月10~14万円
800万円 月12~16万円
900万円 月14~18万円
1000万円 月16~20万円
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大雑把な表を上に作ってみました。金額に幅があるので、夫婦の合計年収で金額が変わるからです。

また、子供の人数や年齢によっても金額は変わります。

5.婚姻費用分担請求の調停への申立手続き

婚姻費用調停申し立て

夫婦間での話し合いで、生活費を決められない又は払ってもらえない場合は、家庭裁判所への調停の申立をお勧めします。

家庭裁判所では、裁判官1人と調停委員1人が夫婦の言い分を聞いて妥協点などを探し、算定表をもとに生活費(婚姻費用)となる金額を決めていきます。

婚姻費用請求調停の申立に必要なもの

  • 収入印紙     1200円分
  • 郵便切手(金額は申立する裁判所により違います。)
  • 申立書及び写し1通(申立する家庭裁判所・裁判所のHPからのダウンロードもできます。)
  • 夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)(※内縁関係で申立ての場合は不要です。)
  • 申立人の収入関係の資料(源泉徴収票・給与明細・確定申告書等の写し)

今回のまとめ

離婚前であれば別居中でも生活費の請求が可能です。もらえる金額は夫婦の収入・家族構成・住宅ローンの有無により変わります。

もし、事前に平均的な金額を調べておきたい場合は、裁判所のホームページで”養育費・婚姻費用算定表“を用いて金額を算定してみて下さい。

雨宮先生雨宮先生

夫婦だけの話し合いで、この算定表を元に生活費を決める事はとても難しいものです。
お互いの生活がありますので、お互い一歩も譲らないケースが多いのです。

できるだけ弁護士などを立てて、書類上での約束を交わした方が生活費請求はしっかり行う事が出来ます。